大地の表層部は人間の顔と同様に様々な顔つきをしています。大地に働きかけをする際には、対象とする場所の地質を判別・分類することがまず最初に必要となります。そのためには、地質学的手法に従って作業を進めることになります。日本の地質は世界中で最も複雑といわれています。それは、活発な地殻変動帯の真っ只中にあり地質学的スケールで、まさに活動中であるからです。したがって、しばしば脆弱な部分に遭遇し土木や建築の計画上で悩みの種となります。
地盤とかかわる際には、まず立体的な地質状況を想定することが望まれます。そのための最初の段階として、地表の地質分布を出来る限り明らかにしておくことが必要です。ここに、地表地質踏査が必要になります。また、この段階で当該地の性格を見極めることがその後の地盤の的確な取り扱いを決めることにもなります。
地表地質踏査は経験豊富な地質技術者が現地を歩いて地質図(地質平面図、地質断面図)を作成します。地質図作成に際しては、地形や空中写真の判読もあわせて行うことにより、より精度の高い図面を作成することが出来ます。
調査項目:地形、表層堆積物、岩質、地質構造、湧水状況、岩盤分類、地質現象全般
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