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地下水・環境調査>熱応答試験(サーマルレスポンステスト)

熱応答試験

 地中熱利用ヒートポンプは、地中との熱のやりとりの方法によってクローズドループ方式、オープンループ方式に分けられます。クローズドループ方式の場合、対象地点における可能熱交換量を把握するために、事前調査として熱応答試験(サーマルレスポンステスト)を実施する場合があります。
 熱応答試験では、地中に埋設されたボアホール型地中熱交換器(BHEX)に実使用時と同等程度の一定の熱負荷を与えて、実使用時と同等程度の一定流量を保ちながら熱媒体を循環させます(写真参照)。このときの、BHEX の出入口における熱媒体の平均温度の時間変化から、地中熱交換器周囲の地盤(地中)の平均有効熱伝導率 (λs)および、BHEX の熱抵抗 (Rb)を推定することができます。熱応答試験を実施するためには、試験孔の掘削が必要ですが、適切なシステム設計のために地盤の熱特性を把握したい場合や、大規模施設の建設時に何本の熱交換井が必要かを予め調査する場合等に有効です。




試験実施状況


熱応答試験結果
熱伝導率の解析(傾きm)

 調査対象地は、花崗岩を主体とした地層でしたが、試験結果より、地盤の有効熱伝導率λ=3.11 W/(m・K)、地中熱交換器の熱抵抗Rb=0.059 m・K/Wが求まりました。また、地中熱交換器は1本あたり100mとすると、ヒートポンプ加熱能力は6.4kWと推定されました。


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